・独学での勉強では合格できるか不安になってきた
宅建の試験勉強をしている方で、自分の勉強方法や合格できるか不安になっていませんか?
今回はそんな不安への対策と独学での勉強のコツを解説していきます。
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宅建に今の勉強で合格できるか不安になる理由
独学で勉強している方は、自分の勉強で宅建試験に合格できるか不安。と感じる人は多いと思います。
勉強している内に「独学では合格できないんじゃないか」、「何を勉強すればいいかわからなくなってきた」
と言う不安を感じている方はいませんか?
まず最初にはっきりと断言しますが、宅建と言う資格は独学で十分合格を目指せる資格です。
なぜなら、宅建という資格は出題内容が基礎的な内容や過去問からの出題が多く、参考書を理解して過去問を繰り返すことで十分通用する試験だからです。
事実、合格者の多くは独学で合格しています。
しかし、全くの始まりから勉強をする方にとっては試験範囲の広さや専門用語の多さから、どのように勉強をすればいいか勉強すればするほど分からなくなっていくという方も多いですね。
このような不安を感じている方はぜひ、方向性と対策を改めてきちんと立ててから勉強に挑んでみましょう。
方向性と目標がなければ、自分でも何を信じていいのか
次で、宅建に受かるための勉強方法とコツについて説明していきます。
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宅建の試験の難易度は他の試験と比べて簡単?
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宅建試験で伸び悩みする人のための勉強法
宅建の勉強に伸び悩みを感じている人は、まずは自分の勉強方針や勉強方法が正しいのかを見直してみてはいかがでしょうか。
独学の場合、勉強方法を指導してくれる人もいないため、間違った努力をしてしまっている人も多いです。
もちろん、全員に対応する正しい勉強方法などは存在しないため、まったくの初心者が宅建を独学で合格できた勉強のコツを紹介していくので、自分の勉強方法を見直す一つのきっかけにしていただけたら幸いです。
宅建のコツ①参考書はメインの一冊に絞ろう
まず宅建の参考書選びですが、必ずメインの一冊を決めてそれ以外は使用しないようにしましょう。
これは宅建のみならず各試験にも共通しますが、参考書は表記の方法など言い回しが異なることが多く、混乱を招きインプットの弊害になりやすいためです。
試験直前になったり、過去問がうまく溶けなかったり、参考書に書いていない内容などが出てくると不安になって新しい教材に手を出してしまう方が多いですが、そこは自分の使っている参考書を使い続けることが知識の定着への一番の近道と信じて頑張りましょう。
また、教材を選ぶ時は必ず最新の参考書と問題集を買うようにしましょう。
大学受験やセンター試験の英語や国語と違い、法律と言う分野は頻繁に法改正があります。
そのため、以前は正しい選択肢だったものが、翌年は間違いになっているケースはとても多いため、必ず法改正に対応した受験年度版の教材を選ぶようにしましょう。
宅建のコツ②合格までの戦略を立てよう
まず、勉強前に覚悟しなければならないのは宅建の試験は勉強の幅が非常に広いことです。
そのため、目標を定めずに参考書の端から端まで全部を勉強しようとすると時間が足りず、全部が中途半端になって得点が伸びないどころか知識同士がごっちゃになってしまい逆に足を引っ張ることになりかねません。
そのため、勉強を始める前に宅建試験日までの期間を逆算して、目標と狙いを定めたスケジュールを立てることが必要です。
このスケジュールを作成することで試験日までの間にどの科目をどの程度勉強するか等の全体像が見えてきます。
スケジュール次第では配点が高い宅建業法に力を入れて、配点の低い税法の科目は頻出事項を練習する程度にしておく等の目標や戦略をしっかりと定めることもできます。
もちろん、勉強を1から独学で始める場合は勉強しながら手探りで流れをつかんでいくことにもなるので完璧なスケジュールを作成するのは難しいかもしれませんが、事前にスケジュールを作っていくことで全体像が目に見えるためその流れもつかみやすくなります。
また、1日に勉強する科目は1科目、多くても2科目に抑えましょう。
勉強をしているとどうしても別の科目のことが気になって他の科目も少しずつ手をつけたくなりますが、宅建の試験には似たような用語だけど全然意味が異なる用語が頻繁にでてきます。
そのため、中途半端に手をつけていくと、どの科目を勉強したのかのか内容が分からなくなってしまうのです。
勉強を始める前には目標を定めて始めることを心がけましょう。
③宅建の試験科目と配点を理解して合格点を目指す
宅建の試験は全科目で満点を取る必要はなく、合格点を超えれば合格できる試験です。
当たり前のことに聞こえますが、宅建試験に失敗しがちな人は全科目を完璧にマスターして満点を目指してしまう方が多いです。
残念ながら、各科目で満点を取ることは、試験に合格するよりも困難な場合もあります。
それは、どの科目にも解くのが難しい問題が多かれ少なかれ混ざっているためです。
そんな問題にも対応できる知識を完璧に身につけようとすれば、途方もない勉強量が必要になります。
一方で合格できる人は、各科目の配点の中から目標点を設定したうえで解くのが簡単な問題を確実に解いたうえで、合格点を目指している人が多いです。
必要の薄い勉強を省いて、出題率が高かったり解きやすい分野に絞って勉強することでこのような合格法を目指すことができます。
では、このような勉強をするにはどうしたらいいかと言うと、まずは各科目の全体像を把握する必要があります。
そのために、まずは宅建の試験内容・科目をおさらいしていきましょう。
- 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
- 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
- 土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
- 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
- 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
- 宅地及び建物の価格の評定に関すること。
- 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。
ただし、試験に沿った形で出題科目をまとめると下記のようになります。
・宅建業法
・法令上の制限
・税金その他
こちらの方が試験科目としては認知されていますし、参考書などでもこの科目に分けてまとめられている場合が多いです。
次に各科目ごとの特徴を解説していきます。
権利関係(14点)
権利関係は8割近くが民法から出題されるため、民法の勉強が重要視されます。
しかし民法の範囲は非常に広く、また出題内容も解くことが難しい問題が毎年必ず数問は出るため、全てを理解して満点を目指すのはどれほど勉強に時間をかけることができた受験者でも難しいです。
そのため、権利関係において得点に伸び悩む人は民法の配点が大きいことを理由に端から端まで全てを理解しようと頑張ってしまう方が多いです。
難しい問題やマニアックな問題に関しては他の受験者も得点できないことが多いです。
過去問を繰り返していくと、ある程度の頻出の箇所は自然と分かってくるため、よほど出題されない範囲は浅く覚えて済ますことも大切です。
また民法以外の科目は、土台が民法であるため、民法をやった後に借地借家法律、区分所有法、不動産登記法の勉強とつなげることで理解もしやすくなります。
民法の詳しい攻略法については民法が難しいと感じる人のための攻略法をご覧ください。
宅建業法(20点) 目標点数16点~18点
配点からも分かる通り、最重要科目です。
宅建試験の合格者はこの科目での失点は2~3点で抑えることが多く、全問正解の受験者も多くいるため、他の科目と違い全問正解を目指す気持ちで勉強に挑みましょう。
ここで得点を獲得できない場合は合格が難しくなると言っても過言ではありません。
ただし、宅建業法は得点がしやすい科目でもあります。
細かい数字等を聞かれることも多く初めは挫折しやすいですが、出題される問題は過去問からの出題が多く、過去問を繰り返して頻出事項を把握することで必然的に得点も上がってきます。
ただし、問題の中には個数問題(選択しの中から正しいものを選ぶのではなく、選択肢の中から正しい問題がいくつあるかを解答するような問題)も出題されます。
個数問題は正しく内容を理解していないと得点が難しく、過去問を繰り返していく内に暗記に頼りがちになりますが、しっかりと宅建業法の理解を深めることが重要になります。
法令上の制限(8点)
専門用語が多く、民法のように身近な法律とも言い難い科目のため、苦手とする方も多いです。
ただし、宅建業法や権利関係程配点は高くありませんが、この二つの科目を重点的に勉強してくる受験生が多いため、ここでしっかりと得点を取れば、他の受講生との差をつけやすいためできるだけ得点を目指しましょう。
この科目の特徴は法令の幅も広く身近な法令とも言い難く、また細かい数字や表現が多いため勉強に苦労する方も多いですが、その分マニアックな問題や深い知識を聞かれることも少ないので暗記で解答できる問題も多く、得点がしやすいメリットもあります。
また、出題傾向としては、都市計画法と建築基準法から2問出題され、その他の法令から1問ずつ出される傾向にありますが、配点の大きい都市計画法と建築基準法は勉強の幅も広いため、あまり深追いしすぎると他がおろそかになることがあります。
そのため、過去問を解いて頻出事項を理解・暗記して、確実に取れる問題を得点することが法令上の制限のコツです。
税(3点)・その他(5点) 合計8点
上記が税の科目の法令になります。範囲の幅が広いわりに配点が3点と低いことが特徴です。
そのため、全てを全力でカバーするよりは、頻出の過去問を確実に得点できるようにしておき、勉強時間が少ない方にとっては宅建業法と権利関係に力を入れる方が結果的に得点が高く取れる場合が多いです。
その他の分野からは上記の5科目から各1問ずつ出題されます。
確実に出題される科目が分かっているうえに、基礎的な問題が多く出題されるため、暗記や過去問を解くことで対応できることが多いため、なるべく高得点を目指していきましょう。
また、その他の科目は46~50問で出題されますが、下記でも説明する5点免除が適用される科目なので、免除を狙える方は積極的に狙っていきましょう。
宅建のコツ④模試を受けよう
予備校などに通っていない場合でも、各種予備校やスクールで模試を受講することができます。
模試は試験の雰囲気を味わう絶好の機会です。
時間配分や時間制限がある中で味わう試験の雰囲気を経験できる機会は模試のみです。
模試のみの受験ならば講座の受講よりも安価で受験できるため、試験前にはぜひ一度受験しておくことをオススメします。
宅建のコツ⑤5点免除を狙おう
国土交通大臣の登録を受けた登録講習機関が行う講習を修了し、その修了試験に合格した日から3年以内に行われる試験を受ける場合、問46~50が免除されます。
つまり最初から5点を得点した状態から試験に挑戦することができるため、非常に有利に受験することができます。
ただし、講習を受講するためには登録から講習の日まで従宅地建物取引業に従事している必要があり、従業者証明書を所持している必要があります。
受講資格がある方は積極的に狙っていきたいですね。
参考サイト:不動産適正取引推進機構 宅建試験
独学で合格した人たちの勉強法
Aさんの場合(勉強期間1年)
キャリアアップのために宅建を取ろうと思ったのですが、
思い立ったのが宅建の試験が終わったすぐあとだったので、次の試験まで1年近く勉強することができました。
勉強は朝起きて出勤するまでの通勤時間と退勤後、休日にやりました。
全科目を全般的に勉強できる時間があったので、自分の弱点を見つけて対策を立てて試験に挑むことができました。
勉強方法は基本的にはテキストを読んで過去問を解くを繰り返していました。
分からない問題はノートに書き写して自分だけの弱点問題集を作って弱点を克服しました。
Bさんの場合(勉強期間6カ月)
元々家族が営む不動産業に勤めていて、急に私が引き継ぐことになったのですが、宅建の資格を持っていなかったので試験までの半年間で急いで勉強しました。
勉強する時間もあまり取れなかったので、全科目をゆっくり勉強する時間がありませんでした。
なので勉強は権利関係と宅建業法にしぼって勉強をして、あとは法令上の制限の頻出事項をおさえるのみ程度にして、税・その他の科目はほとんど勉強しないという方法にしました。
免除の5点も大きかったのですが、その戦略がはまり権利関係と宅建業法でほぼ合格点に達することができました。