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行政書士試験に3回落ちてしまったAさんのお悩み
先日、3回目の行政書士試験に落ちました。
1回目の試験で120点、2回目の試験で168点、3回目の試験で176点であと1問正解すれば合格というギリギリのところでした。
周りの人に相談すると行政書士試験であと4点なんてすごい!と言ってくれますが、正直前回の試験から8点しか上がらなかったこととか、今年が良い出来だと思っていただけに、これ以上はもうやっても無駄なのではないかと思っています。
180点の壁が高いという話も聞きますし、受かる気がせずにもう諦めようかと悩んでいます。
もう無理だと諦めた方がいいのか、それとも勉強方法が悪いだけなのでしょうか?
このようなお悩みを持っている方は意外と多いのではないでしょうか?
私の知る限りでも同じような悩みで諦めてしまったという方は多いです。
しかし、正直なところここで諦めてしまうのはもったいないです。
点数に伸び悩んでいる方は、少し勉強の意識を変えただけで、すんなり180点の壁を突破できたと言う方が多いです。
ぜひ諦める前にこの記事を読んで自分の弱点や勉強方法を改善してもう一度だけ頑張ってみましょう。
Table of Contents
行政書士試験を受からない人の特徴
行政書士試験は難関試験と呼ばれる試験の1つです。
半年で合格までたどり着く人もいれば、私の知り合いでは7年経っても合格できないと言う人もいます。
なぜ、これほど合格できる人とできない人に差が生まれるのか。
多くの受験生からの話を聞く内に、受からない人の多くはテキストと過去問をひたすら解くだけで得点を取るための対策を取れていないことがわかりました。
残念ながら、この方法でいくら勉強をしたところで、基礎知識は習得できても解答力には結びつかず、180点の壁を超えるのは難しいでしょう。
一方で、行政書士試験に受かる人は得点を取るための対策を行っています。
それに習って正しい対策法を取ったところ今まで点数が上がらなかったのが嘘のように、驚くほど得点が伸びたという人も多いです。
合格できない人の中にはこれに気付かず、「行政書士は独学じゃ無理な試験なんだ」と決めつけてあと一歩のところで何年も続けて来た勉強を諦めてしまう人もいます。
このようにせっかく続けてきたものを諦めてしまうのは非常にもったいないです。
次で行政書士試験の受験生を実際に見て来た経験に基づいて受からない人に試して欲しい得点を上げるための対策について解説していきます。
行政書士の独学での勉強方法のコツを知りたい方や、独学での合格を諦めかけている人は以下の記事が参考になります。
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行政書士を独学で合格するのは無理じゃない!合格テクニックをご紹介
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行政書士試験に何回も落ちたときの対策方法
さて、ここからは行政書士試験に落ちてしまったときの対策を解説していきます。
①記述式の対策をしよう
行政書士試験に落ちた人の中には記述式で以下のような失敗をした方はいませんか?
記述式のよくある失敗
- 自信がないテーマから出題された
- 頭ではなんとなく分かるのに、上手く用語が出ずに文章にできない
- 40文字でまとめきれない
このような悩みにぶつかってしまった方は「記述式の対策が上手くいってない」可能性があります。
たしかに、記述式は対策が難しい分野です。
そのため、行政書士試験の受験生の中には、
・短答式の勉強をしていればそれが記述式の勉強につながるでしょ
と記述式の対策をまったくせずに試験に挑む人もいます。
しかし、記述式で思うように点数が取れない方の中には、知識としては分かっているのに、そこまで得点できなかったという人も多いはずです。
記述式は基本のポイントを身に付けていないと、いくら知識があっても得点できる解答の作成ができなくて、上記の失敗に行きつく人が多いのです。
そのため記述式の対策をすることこそ合格最大のカギとなるのです。
私の知り合いの合格者に、行政書士の記述式の勉強に8割近く力を入れて3か月程度で合格した方がいます。
なぜこのような勉強方法にしたのか聞くと、
「マークシート問題だけ得意な人は記述式を解けないが、記述式だけ得意な人はマークシート問題も解けるから。
民法と行政法が得点の大半を占めているんだから、記述式を徹底して勉強すれば十分合格は取れると思った」
と言っていました。
マークシート問題は選択肢があるため、多少記憶と理解が曖昧でも意外と解けてしまいますが、
記述式は記憶と理解がしっかりと固まっていなければ解答は難しいためです。
この勉強方法を見ると記述式を対策することがどれだけ試験合格に繋がるかがよく分かりますね。
さて、ここまでは記述式の重要性について解説してきましたが、どのように記述式の対策をすればいいかと言うと、
とにかく過去問を書いて解くことです。
また、過去問を解く際には以下のポイントを意識することで格段に解答力が上がります。
ポイント
- 解答は実際に書いてみること
- 「なぜこうなるのか?」まで正しく答えられるようにすること。
記述式が弱い人に共通するのは暗記に頼りがちな方が多いということです。
暗記に頼っていると、あらかじめ答えが見えている短答式ではそこそこ正解が出せますが、応用を利かせる必要があったり理解力を求められる記述式が苦手な傾向があります。
そこで実際に書き出してみたり、テキストを読む際も常になぜこうなるのか?まで意識することで格段に理解力は向上します。
また、記述式の失敗として多いもう一つのパターンとして誤字があります。
常に文章として書きだす癖をつけることで、難しい漢字の誤字の防止にも繋がりますね。
記述式の対策をまったくしないという選択肢を選ぶ人もいますが、そのような悩みを持っている方は以下の記事が参考になります。
②過去問と同じ問題は出ないことを理解しよう
行政書士試験は過去問とまったく同じ問題は出ません。
しかし、過去問と聞かれている内容はほぼ同じという問題は多く出題されます。
それにも関わらず、過去問では解けたのに、本番では解けなかったという経験はありませんか?
これは、暗記に頼りがちで、問題の本質は何が問われているのかまで追求ができていない方がよく陥る失敗です。
過去問を解いたはいいけれど、正解を見て満足してしまった経験はありませんか?
そんな方は必ず解説まで読んで、自分の口で説明できるくらいまで理解するようにしましょう。
行政書士試験は過去問からの出題は多いですが、まったく同じ問題は出題されません。
同じ問題は出ないからこそ、解説を読まずに過去問の正解を知るだけでは、少し問われ方を変えて出題されたときに対応ができなくなってしまいます。
過去問からの出題は受験生が確実に得点しておきたい問題の1つです。
ここを落とせば他の受験生との差はグンと開いてしまうでしょう。
とくに、過去問や模試を解く際に、選択肢の内の2問までは絞れるけど、最後の正解が分からない問題が多い。
このような方は危険信号です。上記の知識はあるけど理解はできていない状態の可能性が高いです。
行政書士試験はとてもよくできた試験で、基礎的な知識があれば簡単に2択までは絞れるけれど、最後の正解に絞り込むには正しく理解している必要があるという問題がよく出てきます。
なまじ2択までは絞れるため、自分は理解できているんだ、という勘違いをしてしまい、本試験で得点が取れないという方が非常に多いです。
そのため、このような方はテキストとあわせて過去問をしっかりと解いて理解力と応用力を高める必要があります。
「過去問を解いてはいるけど得点が上がらない」という方は、過去問を解く際には、間違えた箇所を抜き出して書き溜めた弱点ノートを作成してみましょう。
過去問を解く際にやりがちな失敗は、間違った問題を解答だけ見て終わってしまうことです。
正しい解答を見た=答えられるようになったという訳ではありません。
時間を空けてみて次回も理由付きで正しい答えが言えるようになって初めてマスターできたなのです。
ですが、膨大な量の問題集の中から自分が間違えた問題を後から探し出して再挑戦するというのは簡単なことではありません。
そこで、間違えた問題を書き出した自分だけの弱点ノートを作ってみることですぐに復習ができるようになります。
また、実際に書き出すことで記述式対策や誤字の防止にも繋ぐことが可能です。
③行政書士試験の科目ごとに勉強の順番に優先度を付けよう
行政書士試験は科目によって配点が大きく異なるため、勉強の順番に優先度を付けることが大切です。
得点に伸び悩んでいる方にありがちなこととして、全科目を平等に勉強してしまっているという方をよく見かけます。
全教科に弱点を作らないようにする、と聞くと響きはいいですが、この方法だと多くの場合は中途半端になってしまい、得点源である民法と行政法が伸び悩む結果になりがちです。
「商法」を例えにしてみましょう。
民法76点、行政法112点と高得点な一方で商法は20点と低い配点になっています。
すでに勉強している方はご存じだと思いますが、商法の分野が民法などと比べて出題範囲が狭かったり簡単という訳ではありません。
むしろ、私の主観ですが商法の分野が最もボリュームも難易度も高いと感じるくらいです。
それにも関わらず、行政書士試験ではこれだけ科目ごとの配点に差が付けられているのです。
そのため、商法と他の科目を平等に勉強するというのは得策とは言えません。
極端な話ですが、合格者の中には商法を一切勉強せずにその他の科目だけを徹底して対策して合格点を取る人もいます。
捨てるとまではいかなくても、商法は頻出事項に限定して勉強して、残った時間を民法や行政法に当てるなど、ある程度科目ごとの優先度を作るというのは大切な戦略です。
勉強に隙を作るのは恐いかもしれませんが、自分が作れる勉強時間と配点を見比べてある程度の優先度をつけて行かないと全教科が中途半端に陥ることも十分ありえます。
④テキストは1つに絞ろう
自分のテキストには書いてないけど、別のテキストには書いてある内容がある。
こんな経験はありませんか?
どの出版社も各社のノウハウを基に過去の試験を分析してテキストを作成してあるため、不必要な情報は省くこともあります。
たしかに、過去問などをやってる際に出題された内容が自分の使用しているテキスト記載がないと不安になってあっちもこっちも欲しくなる気持ちは分かります。
ですが、テキストは言い回しや取り上げている内容が異なるため、複数のテキストを使用していると混乱してくることがあります。
同じ結論のはずなのに、言っていることがテキストごとに異なるなんてことはよくあります。
そのため、テキストを選ぶ際は慎重に選び、その選んだ一冊はとことん信じ抜くぐらいの気持ちで使い込んでみましょう。
「どのテキストをメインテキストにすればいいか分からない」
という方もいると思います。
現在使っているテキストの中で一番使いやすいものを使用するのも1つの手ですが、
行政書士試験に何回か挑戦していてある程度実力も付いてきているのに、初学者向けのテキストを使っていても知識の向上には繋がりにくいですね。
そこで、ある程度実力が付いているならば、当サイトでは伊藤塾の「うかる!行政書士総合テキスト」をおすすめしています。
ポイント
- 豊富な情報量と細かい知識まで取り上げてくれる質の高い内容
- 要所にあるQRを読み込むことで、WEBから本試験レベルの問題にチャレンジできるため、これ一冊でアウトプットまで可能
- ハンディ行政書士試験六法が付いているため六法全書の類を揃える必要はなし
- 分野ごとに確認問題が挟まれるため、覚えた知識をすぐにアウトプットできる
こちらのamazonの商品ページでは簡単な試し読みもできるので気になる方はぜひ一度見てみてください。
うかるシリーズの特徴と評判をまとめた「うかる!行政書士シリーズの評判は?」の記事も参考にしてください。
さらにほかのテキストの特徴や評判を知りたいと言う方は以下の記事もおすすめです。
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行政書士テキストのおすすめを徹底比較【2022年度版】
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⑤法律の知識が最新のものか見直そう
行政書士試験は法律の登竜門とも呼べる試験です。
そのため出題範囲も法律科目が中心です。
法律は定期的に改正されており、試験は定められた期限までの最新の法律から出題されます。
この辺りが法律試験のやっかいなところなのですが、
一度落ちてしまうと、翌年には同じことを聞かれているのに解答は全然違うなんてこともあるため、前年度までの知識が逆に邪魔になってしまうこともあります。
この辺りを疎かにして暗記してしまうと、改正されたポイントからのひっかけで得点を落とすこともあります。
では、どのように最新の知識を取得すればいいのでしょうか。
最新のテキストを使用するのは当然ですが、テキストだけではどこが改正されて、どこが重要か分からないという方は、通信講座を利用するのもおすすめです。
通信講座ならば最新の情報はもちろん、注意点や重要ポイントまで解説してくれます。
当サイトでおすすめしている通信講座は以下の4つです。
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スタディング | 45,900円〜 | スタディングの 評判を見る |
行政書士試験をギリギリで落ちたという場合の対策は?
冒頭で紹介した相談者の方のように、あと少しで合格というギリギリで落ちてしまう方というのは非常に多いです。
自己採点の際も「記述式の出来次第では合格できるかも?」と期待を抱いていた分、余計にガッカリしたという方も多いのではないでしょうか?
合格まで何十点も足りなかったときよりも、合格が目の前に見えてしまった方がモチベーションの維持が難しいという方も多く、これ以上は無理だと自信を失って諦めてしまう人も多いですね。
しかし、何度でも言いますが、ここで諦めてしまうのは非常にもったいないです。
行政書士試験は正直なところ運の要素も強く、一般知識や、全体の合格率の調整に使われているという噂もある記述式はその年により得点が左右されやすい傾向にあります。
そのため、ギリギリで落ちたという方はこの辺りの運に左右された可能性も高く、もう一度挑戦すれば合格だったという方も多いはずです。
そのため、ここで諦めると言うのは掴みかけている合格をわざわざ手放すということに他なりません。
とは言っても、実際のところここで一度モチベーションが落ちてしまった方にとっては、
勉強しなければ、と無理に自分を追い詰めてしまうと、勉強には身が入らず毎日苦しい日々が続くことでしょう。
このように、どうしてもモチベーションが上がらずに辛いと感じる方は思い切って少し息抜きをしてみることも大切です。
息抜きの方法は、運動や読書、今までできなかった趣味でもなんでも構いません。
ですが、そのままフェードアウトはしないでください。
そのために、息抜きをしている間、今まで行政書士試験に懸けた思いや、合格後の自分を想像してみてください。
もし次の試験で合格を本気で望んでいるならば、自然と手が行政書士のテキストに向くはずです。
気力も十分回復したそのときから、来年の合格までに足りない箇所の対策を始めれば、合格までもう少しのあなたならきっと合格ができるでしょう。
行政書士試験に受かる気がしないから諦めたという前に
ここまでは行政書士試験の対策方法を解説してきました。
しかし、行政書士試験の合格に最も大切なのは諦めないことです。
行政書士試験は勉強の途中で諦めてしまう人が非常に多いです。
申込者数 | 受験者数 |
54,847 | 41,681人 |
この通り、申込者して実際に受験した人の数には13,000人近く差があります。
行政書士試験は誰でも受験できるため、申込者数と受験者数にひらきが出やすい傾向にありますが、
その中でも自分には無理だと諦めてしまう人がとても多いのです。
なかには勉強をして申し込んだけれど、試験日までに諦めてしまったという人も非常に多いですね。
受からない人の最大の特徴は自分には無理だと諦めてしまう人です。
勉強を続けて試験を受けるというだけでも十分立派な才能と努力の賜物と言えます。
行政書士試験は正しく対策して勉強を続ければ必ずいつかは合格できる試験です。
上記でも述べたように、ときには息抜きをしてもかまいません。
まずは勉強をしている自分を褒めてあげながら、諦めずに勉強を継続していきましょう。
行政書士は何回目で合格する人が多い?
ちなみに行政書士試験に合格する人はだいたい何回くらい挑戦しているのでしょうか。
平均回数などが公表されていないため、あくまで私が周りの合格者に聞いた話を総合した結果になりますが、
合格までにかかった回数としては2回または3回目での合格者が最も多く、1回目で合格した人が次に多かったです。
4回目や5回目で合格した人もいれば、なかには10回以上受験してようやく合格できたという人もいました。
行政書士の試験では合格まで回数を重ねるのは全然一般的であるため、大切なのはやはり諦めないことですね。