
・資格なんて持っていても転職に役に立たないの?
・どんな資格がいいのか分からない
「資格には意味がない」
資格の勉強中にこんな言葉を聞いてやる気が削がれた経験はありませんか?
資格は人気のものでは毎年何十万人も受けるようなものもあり、取得を希望する人も多いです。
それなのに、なぜ一部では資格は意味がないなんて言われることがあるのでしょうか。
資格に本当に意味はないのか、それとも取った方がいいのか、
この記事ではそんなお悩みを解決します。
目次
資格が意味がないと言われる理由は?
資格取得の目的は「転職・就活・キャリアアップ・趣味」など様々ですね。
しかし、資格の話になると、必ず「資格なんて意味ない」と言う意見も出てきます。
このように資格なんて意味ないと言われる理由を集めてみた結果以下のような意見が多いことが分かりました。
- 資格があっても経験がなければ役に立たない
- 転職でまったく役に立たなかった
- 払った金額に価値が見合わない
大半はこのような理由でした。
たしかに、資格を取得したものの、その資格を活かせないまま終わったという人も多くいると思います。
しかし、だからと言って資格は意味ないと一概に決めつけるのは間違いです。
保育士の資格を持って不動産業に飛び込んでも役に立たないですが、宅建など適切な資格は非常に評価されるように、
資格というのはあくまで「正しい場所で活かしてこそ意味があるものです」。
そのため、「資格を目的もなく取得したのでは意味がない」や「活かすべき場所で役立てないと資格は意味がない」
このような意見ならば理解はできますが、資格は意味ないという意見はだからと言って資格は意味ないと一概に決めつけるのは間違いです。
資格はその人の可能性を広げる切符です。
活かすべき場所を間違えれば、それはたしかに意味がないと言えるでしょう。
そのため、資格を取る際は取得したあとの自分をイメージして、本当に必要なのかまでじっくりと考えてから挑戦するようにしましょう。
資格を意味のあるものにするか、意味ないものにしてしまうかは活かし方次第です。
資格はなぜ必要?取得のメリットを解説
では、資格を取得することでどのようなメリットがあるのでしょうか?
考えられるメリットとしては以下のようなものがあります。
資格取得のメリット
- 自信につながる
- 資格手当が貰える
- 転職で役立つ
- 周りからの信頼獲得につながる
このようなメリットがあります。
生涯雇用という時代でもなくなった今、自分の実力やスキルを証明することに非常に役に立つのが資格です。
職歴や学歴に自信がなかったとしても、それを助けてくれるのが資格という見方もあり、
資格があることでニートやフリーター経験を経ても無事就職ができたという体験談も多くあります。
職歴や学歴は努力ではどうにもできないけれど、資格は自分の努力次第でいくらでも可能性を伸ばせるのが資格の最大のメリットかもしれませんね。
ニートだったけれど、資格を取得して就職した体験談を以下の記事に載せていますので参考にしてください。
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ニートに就職は無理なのか?実はそんなことはないはない理由を解説します
続きを見る
民間資格は意味ない?
資格は活かし方次第では非常に役に立つというのはここまで解説した通りです。
ただし、すべての資格に取得する価値があるかと言われればそれは違うと言えるでしょう。
とくに、民間資格には取得する必要のないものも多い傾向にあります。
民間資格と言っても、なかには国家資格並に知名度が高かったり、信用度も世間的に高く評価されており、企業も取得を推奨するものもあります。
(簿記やTOEICなどは民間資格の中でも重宝されやすい資格と言えます)
問題となるのは企業が利益や利権のためだけに作って、中身が伴っていない民間資格・認定資格などです。
そう言った資格に限って価値のありそうな名前がついていたり、他の資格と混同しそうになるため、
「この資格はなんとなく聞いたことがあるから」、「自分のやりたいことに近い内容の資格だから」と飛びつくのではなく、
その資格を取得して何がしたいのか、その資格は本当に価値のあるものなのかを見定めるようにしましょう。
民間資格と国家資格の違いは?
民間資格は意味のない資格も多いと解説しましたが、民間資格と国家資格の違いとはなんなのでしょうか?
そもそも、資格はその内容によって「国家資格」・「公的資格」・「民間資格(認定資格)」の3種類に分けられます。
それぞれの資格の違いは以下の通りです。
国家資格
国家資格は国の法律に基づいて、知識や技能が一定以上あるものに対して国が認定する資格です。
そのため、国家資格を有していないとその業務を行うことができなかったり、その名称を無資格者が名乗ることが禁止されていたりと、法律による様々な効力を有することがあります。
(医師免許・税理士資格等)
公的資格
公的資格は、実施するのは民間団体ですが文部科学省などから認可を受けて行われているため、信用度の高い資格です。
国家資格と民間資格の中間に位置づけられることが多いですが、国からの認可を受けているため、信用度も高いです。
(登録販売者・ケアマネージャー等)
民間資格
民間資格は民間団体が認定している資格で、国から認可などを受けている訳ではなく民間の団体が独自で認定している資格です。
取得していることで、その民間団体から一定の知識や技能を有していることを認定されますが、法律上は特に効力を有するわけではないため、持っていなければその業務ができなくなるようなことはありません。
主にこのような違いがあります。
民間資格とは言っても、知名度も高く信用性も高い団体が認定する資格であれば、その業界内では一定の知識や信頼を受けることができるため、すべての民間資格が意味がないとは言いませんが、
やはり無名の団体から受ける資格を取得しても正直あまり意味がないため、取得の際は自分に必要かどうかは正しく理解してから挑戦するようにしましょう
40代を超えて資格を取っても意味ない?
ここまで資格の必要性やメリットについて解説してきました。
ですが、40代などある程度年齢を重ねてからでも資格は意味があるの?と言う疑問を抱く方も多いですね。
この点については、取る資格によると言うのが現実です。
まず、年齢を重ねてから資格を取るデメリットとして、その業種での経験を積みにくい点があげられます。
若いうちならば資格を取得すれば、将来性を期待して雇って貰った企業で実務経験を積むこともできます。
しかし、40代以上にもとめられるのは即戦力であることです。
資格があったとしも、その業種が未経験であった場合、40代以上で経験を積ませてくれる企業というのはかなり少ないでしょう。
そのため、資格を取っても無意味に終わる可能性もあります。
しかし、未経験であっても、持っている資格に価値があれば話は別です。
たとえば、不動産業に挑戦したいからと言って、未経験で宅建を取ったとしても、採用側は20代での取得者を優先するでしょう。
しかし、不動産業で役に立つと言われる、管理業務主任者やマンション管理士も併せてと取得していれば採用側の見る目も変わるでしょう。
未経験であっても、これだけの資格を持っていれば企業側も様々な活かし方を見いだせるため、採用に前向きになってくれるはずです。
つまり、どんな資格でも良いと言う訳ではありませんが、
その資格を持っていることで重宝される資格であれば、40代以上であっても充分取得する価値はあるでしょう。
職種別の役に立つ資格
転職の場合、その人によって働く職種が異なるため、一概にはどの資格が役に立つというのは難しいと言えます。
そこで、今回紹介するのは、業種ごとに、万能性が高く知名度や信頼が高い資格の中から役に立ちやすい資格をご紹介していきます。
事務職に役に立つ資格
事務職には基本的に必須の資格というのはありません。
しかし、事務職は競争も激しいため、資格や経験などで他者と差をつけないと採用がされにくくなる場合もあります。
そこで事務職に就きたい場合は以下のような資格が評価を受けることが多いです。
- 日商簿記
- MOS
- 社会保険労務士
日商簿記ならば経理、社会保険労務士ならば総務・人事などで歓迎されやすい資格です。
MOSは事務をやるうえで必須となるオフィス製品に対して一定の技能があることを証明できるため、面接時には好印象を与えることができます。
ただし、MOSに関しては取得の難易度が低く、誰でも取得できるので持っている人も多いです。
あくまでアピール材料の一つ程度に考えておくのがいいでしょう。
また、業種によっては、宅建やTOEICなどの資格が歓迎されることもありますね。
MOSの資格は意味ない?
マイクロソフトスペシャリスト、通称MOSは事務を目指す人から人気ですが、民間資格なうえに簡単に取れるから意味ないなんて声もあがります。
たしかに、上述した宅建などとは違い、ある程度オフィスソフトに慣れているならば数日間対策をすれば十分合格できるため、そこまで希少価値はないのが現実でしょう。
それを踏まえたうえでMOSが事務への転職などに役に立つかと言うと、私自身がMOSの資格をもって事務の面接に挑戦した経験から言うと、
「MOSが採用の決定打になることはないけれど、パソコンスキルがあるというアピールの裏付けにはなる」
つまり、無駄とまでは言わないけれど、あるにこしたことはないというのが事実かと思います。
もちろん、その辺りは面接官にもよるためMOSを評価してくれるところもあるかもしれませんが、MOSを取るには受験料なども意外とかかるため、この辺りはよく比較して取るべきかは判断するべきでしょう。
不動産業に役に立つ資格
不動産業は、不動産に関する知識はもちろん、法律や税金の知識など、関係する知識の幅も広いため、
関係する資格の幅も広いです。
仕事をするうえで必須となる重要な資格もあれば、名前だけ立派で中身が伴わない民間資格まで様々です。
そんな中で、ある程度の知名度があり、役に立つ資格としては以下のようなものがあります。
- 宅地建物取引士
- FP
- インテリアコーディネーター
- マンション管理士
- 管理業務主任者
「宅地建物取引士」「マンション管理士」「管理業務主任者」は不動産三冠資格(トリプルクラウン)と呼ばれており、この3つの資格を取得すれば不動産業界なら引く手数多となれるでしょう。
FPやインテリアコーディネーターがあれば、お客様からの相談にも幅広く対応することができるようになるため、こちらも歓迎されることが多いです。
宅建を使った転職のコツについては以下の記事を参考にしてください。
福祉・介護系のおすすめ資格
福祉・介護系の業界は、施設ごとに「必置資格」を置く必要があるところが、多いため、資格者を優遇する傾向にあります。
そのため、働きたい業種ごとの資格を取得することで、資格手当が付いたり、活躍の幅が広がるなど資格は非常に重要視される業界です。
- 介護職員初任者研修
- 保育士
- 介護福祉士
- 社会福祉士
- 福祉用具専門相談員
とくに介護職員初任者研修は、研修さえ受講すれば取得することができる手軽さと、この資格さえ持っていれば仕事にはまず困らないと言える有用性を兼ね備えており、
介護の仕事に興味があるならば取得しておいて困ることはないと言える資格です。
保育士も取得の難易度は上がりますが、取得しておけば保育園はもちろん、様々な児童の分野で働くことができる資格です。
福祉系の資格は似たような資格も多いうえに、取得の要件も複雑で分かりにくいものが多いです。
以下の記事では取得の難易度や取得方法ごとに福祉の資格をご紹介しているのでぜひ参考にしてください。
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福祉系の資格のおすすめランキング【2022年度版】
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資格だけの人にはなってはいけない
資格は意味ないなんてことは決してありません。
しかし、資格の取得が目的になってしまい、中身がなにも伴わない人間になってしまえば、資格を持っていても上手に活かすこともできなければ、就職した後も苦労することになるでしょう。
そうならないためにも、資格を取得する際は、資格を取得したあとのことをイメージしつつ、自分に合った資格を選択していくことが大切ですね。