施工管理の仕事をする方の相談
施工管理の仕事に就いて3ヶ月めですが、正直もう仕事を辞めたいです。
元々辛い業界であることは聞いていたのですが、自分の想像の何倍も辛くて、早朝に出勤して終電で帰るような毎日が続きます。
全然眠れなくて、ストレスで毎日涙も止まりません。
身体もボロボロで、辞めたいと考えているのですが、まだ3か月目ということもあって退職を言い出せずにいます。
我慢してこのまま続けるべきなのか、思い切って言うべきなのか、どうしたらいいのでしょうか。
施工管理は厳しい業界だと言う意見は多く聞くため、覚悟して入ったものの、想像以上の過酷な現状に耐えられなかったという方は多いですね。
実際に3か月持たずに辞めてしまったという人も多いです。
この記事では入社したばかりだけれど、限界を感じて辞めたいと感じる人はどうするべきかという点に注目して解説していきます。
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施工管理はやめとけと言われるのはなぜ?
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施工管理の仕事をすぐ辞めるのはアリ?
施工管理の仕事に就いたけれど想像の何倍も過酷な仕事に、就職後3年以内に辞める人が非常に多いのが現状です。
厚生労働省が過去に調べた「建設労働者を取り巻く状況について」では建設業界を3年以内に辞める人の割合は高卒で48.5%、大卒で29.2%と他の産業と比べても高い数値になっています。
建設業界の中でも施工管理は非常に過酷な業種としても知られています。
働いている人からも長時間労働や、膨大な業務量、過酷な重労働など非常にきつい仕事だという人も多いです。
施工管理の仕事の実態と辛いと言われる原因は以下の記事で詳しく解説しているため、こちらも参考にしてください。
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施工管理の仕事が辛いと感じる理由とその対処法を解説します
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このような過酷な労働環境は非常に問題視されている中で、「建設業働き方改革加速化プログラム」という働き方改革も始まっており、適切な工期設定の推進や、労働時間の改善が進められています。
将来的には施工管理の仕事がもっと働きやすくなることも期待されていますが、現状ではまだまだ過酷な業界であることは間違いありません。
ネットではこのような施工管理の仕事の過酷さに関する話が多く出回っていますが、実際に働いてみないと分からないことも多くあると思います。
辛い仕事というのは覚悟して入社したものの、想像を絶する環境で働いてみて初めて無理だったと気づくこともあるでしょう。
このように実際に働いてみて肌で感じた結果、自分には合わなかったと、入社から数か月で辞めるという選択肢を取ることは決して間違いだとは私は言い切れないと思います。
「施工管理はやめとけ」と言う噂だけで挑戦する人がいなくなってしまっては、そもそも建設業界が成り立たなくなってしまうため、すぐに辞めるという選択肢が間違っているのではなく、それでも挑戦してみたということに誇りを持つべきでしょう。
ただし、3年以内に辞める人が多いなら自分も大丈夫だろう。という考えはやめておきましょう。
周りに流される形での退職というのは後から後悔する人も多いためです。
あくまで自分の現状と将来を考えてすぐに辞めるという選択肢を導き出すのはアリという意味です。
施工管理の仕事のバックレだけはNG
すぐ辞めるのは問題ないと書きましたが、無責任な辞め方やバックレだけはしてはいけません。
「会社側が理不尽な扱いをするんだから、こっちだって無責任に辞めてやる」
このように考えたくなる気持ちはよく分かります。
実際、施工管理のバックレの話はたまに聞きますし、辛い現状に耐えきれなかったという人もいるでしょう。
しかし、バックレは周りに迷惑がかかる以上に、将来の自分の首を絞めることにも繋がります。
考えられる例として、辞めたあとの各種手続きがあります。
失業手当に必要な離職票の発行をして貰えなかったり、他にも各種手続きをお願いしにくくなるでしょう。
ほかにも、施工管理の仕事をしていれば将来的に施工管理技士の国家資格を手に入れてキャリアアップも目指せますが、
施工管理技士の受験資格として「実務経験」が問われる場合があります。
この実務経験は企業に出してもらう必要があるため、バックレた場合は実務経験の証明書を書いてもらうことはかなり難しくなります。
また、同じ業界にいればどこかの現場で自分のバックレを知る人と再会する可能性も十分にあります。
自分の将来のためにも堂々と正面から退職をしましょう。
どうしても言い出せないときは、思い切って退職代行などを利用してみるのも一つです。
退職代行を使うことに抵抗を感じる人も多いようですが、あくまで退職の意志を伝える方法の一つが退職代行です。
退職代行を利用することをためらっている方はぜひこちらの記事を参考にしてください。
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退職代行は逃げではない!正当な退職方法の一つです
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これに該当したら施工管理をすぐ辞めるべき
ここまで、施工管理の仕事をすぐに辞めるのは決しておかしいことではないということを解説してきました。
しかし、施工管理を辞めるべきかの判断はなかなか難しいものがありますよね。
そこで以下の基準に該当するならば、比較的すぐ辞めるべきである可能性が高いという判断基準を書いていきます。
ぜひ自分の基準と照らし合わせてみましょう。
ストレスで身体に異常が起こることがある
ストレスの恐いところは、自分でも自覚できない場合があるということです。
どの程度ストレスが溜まっているかの判断は難しいですが、身体に以下のような変化が出ている方は要注意です。
- 何事もやる気が起きない
- 目まいがすることが多い
- 夜に眠れない
- 毎日のように腹痛がある
このような身体の変化は自分でも自覚していないストレスを感じている証拠の場合があります。
すぐに辞めるまで行かなくとも、一度カウンセリングなどを受けてみてはいかがでしょうか。
毎日のように理不尽を感じる
どんな仕事でも理不尽を感じるものです。
しかし、理不尽が横行していると、いつしか何が理不尽で何が当然なのか分からなくなることが最も恐ろしいと言えます。
そのような扱いは、頑張っていれば収まるとは限らず、耐えていると「もうちょっといけるかな」とさらに状況は悪化することもありえます。
そうなる前に辞めるというならば、それは十分な理由となるでしょう。
休日でも無気力なまま時間が過ぎて行く
仕事が辛いと感じているはずなのに、休日は何もやる気が起きず、ただただ無気力に時間が過ぎてしまうという方は、心が限界に近付いているサインかもしれません。
人の心と身体は限界に近付いていると、これ以上何も始めたくないという気持ちが強く働きはじめ、無気力なままになってしまうという現象が起こります。
それにも関わらず無理をしていると、いつか本当に壊れてしまう日が遠くない未来に訪れる可能性もあります。
このように無気力な日々が続いたり、自然と涙が出て来るようなときは身体が危険信号を発している合図かもしれません。
思い当たる方はぜひ以下の記事をごらんください。
仕事に行きたくないあまり朝泣くほど辛いなんてことはありませんか?
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施工管理の離職率は高い?低い?
上記でも述べたとおり、施工管理の仕事が想像以上に辛かったと、すぐ辞める人も意外と多いです。
これだけ聞くと、離職率も高いように感じます。
しかし、上述した3年以内の離職率とは違い、
建設業界全体の離職率はそこまで高くないというデータもあります。
「令和元年雇用動向調査」では建設業界の離職率は9.2%と全体の1割程度にとどまっており、施工管理もそこまで高くはない数値だと思われます。
離職率の高い宿泊業や飲食サービス業が33.6%と考えると、全体の産業の中でも低い方と言えるでしょう。
しかし、ここで重要な問題となるのが「入職率」です。
他の産業では離職率は高いものの、入職率が上回っている産業も多いため、結果的に人手は増えていることになります。
しかし、建設業界の入職率は9.2%と離職率と横並びになってしまっているのです。
つまり、新しく入る人が少なく人材が育たないという現状になってしまっているのです。
若手が育たず業界全体の高齢化が進んでいけば、新人や既存の従業員の負担が増える結果にも繋がる悪循環が起こっていくと考えられます。
少しでも早い労働環境の改善が求められますね。
施工管理を辞めてよかったという人の体験談
入ったばかりの試用期間は比較的早く帰れたのですが、試用期間が終わり本格的に業務が始まって来ると、毎日日付が変わってから帰宅するような日々でした。
最初はこんなものかと我慢してやっていましたが、次第に気持ちが落ち込んだり荒れたりしやすくなっていって、友人の誘いもほとんど断るうちに連絡を取る人もいなくなっていくようになっていき、自分がおかしくなっていることに気づきました。
そこからは、次の転職先も決めていませんでしたが、すぐに上司に相談して退職が決まりました。
もっと揉めるかと思いましたが、意外とすんなり辞めることができてびっくりしました。
施工管理の仕事を辞めてからみるみる太った体型も痩せていき、心にも余裕ができるようになって穏やかな日常が戻りつつあります。
あの頃は当たり前だったので気づきませんでしたが、どう考えてもおかしい労働環境だったと思います
幸い、残業手当も多く付いて金銭的には余裕があったので、これからゆっくりと次の仕事を探そうと思います。