・福祉職に転職したいけど、オススメの資格はある?
そんなお悩みを解決いたします。
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福祉系の資格でおすすめは?
福祉の業界は経験と同じくらい資格が重要視されます。
これは資格を取得していることで一定の能力を有している証明になることはもちろん、施設ごとに一定の資格を有する者を配置する「人員基準」が設けられている場合が多いためです。
この人員基準を満たさないと施設を開くことができないため、企業側は積極的に資格者を採用する傾向にあります。
しかし、福祉系の資格の多くは受験資格や取得の条件が複雑なものが多かったり、どんな資格を取ればいいか分からないという場合も多いですね。
そこで今回は福祉系の資格の中でおすすめの資格や、目的別のおすすめ資格を、資格の特徴ごとにランキング形式でご紹介していきます。
独学でも取得できる福祉系のおすすめ資格ランキング
福祉系の資格の中で「取得のしやすさ」「汎用性の高さ」「実用性」などを考慮して作られた、福祉系の資格のおすすめランキングです。
どの資格も取得すれば仕事には困らない有用な資格と言えるため、未取得の方はぜひ検討してみましょう。
1位 介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は介護に関する入門的資格で、介護の仕事をするならば必ず取得しておくべき資格です。
名前に「研修」という言葉がつくため分かりにくいですが、立派な公的資格として扱われています。
以前まではヘルパー2級と呼ばれていたため、そちらの方が馴染みがあるという方も多いのではないでしょうか。
この資格を有することで介護の仕事をするうえで身体介護をすることができます。
さらに、この資格が入門資格と呼ばれるように、この資格を得て実務経験を積むことで下の図のようにキャリアアップが行える仕組みになっているのも特徴です。
上位資格である介護福祉士まで取ることができれば、介護の業界での仕事には困らないと言えるほど優れた資格です。
初任者研修の取得のためには、各スクールで行われている130時間分の研修を受講して、修了試験に合格すれば取得することができます。
取得までの期間も2か月~3か月程度であり、土日や夜間のコースもあるため、忙しい社会人の方でも無理なく取得することができます。
講座は様々な会社で行われており、値段もかなり異なります。
介護職員初任者研修は、取得のしやすさ・汎用性の高さともに非常に優れた資格です。介護の業界で働きたいならばこの資格さえあれば大体のところで歓迎されるため、悩んだらとりあえずでも取得しておけば間違いないと言える資格ですね。
参考記事
2位 保育士
知名度も人気も高い「保育士」の資格。
保育士と聞くと「保育園」で働くイメージが強いですが、実は児童に関する仕事であれば幅広く通用する資格です。
活躍できる場所としては保育園をはじめ、「学童保育」「児童館」「児童養護施設」「放課後等デイサービス」「児童相談所」などで働く人もいます。
このように児童に関する仕事ならば保育士を持っておけば、まず仕事に困ることはありません。
保育士は指定された学校を卒業するか、年に2回行われる保育士試験を合格することで取得することができます。
すでに社会人として働いている場合は保育士試験を選択する方が多いですが、国家資格の試験のなかでも難易度がそこまで高いわけではなく、独学で十分合格できるレベルです。
さらに、科目合格制が導入されているため、一度合格した科目は定められた期限内であれば次回の試験で免除されるため、一度に合格点まで取る必要がなく、何度もチャンスがあります。
ただし、保育士試験には受験資格がある点には注意が必要です。
下記の記事にて受験資格や保育士試験について解説しているため、参考にしてください。
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3位 社会福祉士
福祉や医療に関する機関にて、日常生活を営むことに問題を持つ方への相談援助を行う「社会福祉士」。
取得の難易度は上記の二つの資格と比べると段違いに高いですが、福祉の業界だけではなく、医療や行政、学校など社会的な問題を抱える方がいる多くの場所で活躍することができます。
さらに社会福祉士を持っていることで、下記でも紹介する「児童指導員」や「福祉用具専門相談員」の資格を有しているとみなされたり、保育士試験や精神保健福祉士試験では一部の科目が免除されたりと、優遇される場面も多いため非常に役に立つ資格と言えます。
ただし、取得のためには難関の社会福祉士試験を合格する必要があり、試験の受験資格も一定以上の学歴や実務経験が必要になります。
取得のためにはかなりの努力が必要となりますが、非常に有用な資格であるため、福祉の業界で活躍していきたいという方は取得を目指してみるのもアリですね。
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福祉系の資格で取りやすいのは?
福祉系の資格の中でも難易度や取得のしやすさはピンキリですが、なかでも取りやすい福祉系の資格はどのようなものがあるのでしょうか?
今回は「取得までの期間」「取得のしやすさ」を考慮して以下の3つの資格をご紹介させて頂きます。
資格名 | 取得までの期間 |
---|---|
介護事務 | 3日~ |
行動援護従業者 | 3日~ |
福祉用具専門相談員 | 1週間程度 |
介護事務
介護事務は介護保険を利用する介護福祉施設で、介護報酬請求業務などの介護保険に関する手続きなどを行う仕事です。
介護保険制度は日常的には馴染みのない様々な知識を要するため、一般的な事務とは異なる知識が求められます。
介護施設で介護事務を行うために必ずしも介護事務の資格が必要ではありませんが、各種団体が認定している介護事務の資格を取得していれば面接の際などに介護保険に関する知識を客観的に伝えられるため、有利に転職活動を行うことが可能です。
ちなみに、介護事務とは特定の一つの資格を意味している訳ではなく、
各団体が認定している介護の事務に関する資格全般を意味しています。
介護事務を認定している団体には以下のような種類があります。
資格名 | 認定団体 | 対応している講座 |
介護事務資格 | 日本能力開発推進協会 | キャリカレ |
介護事務士 | 全国医療福祉教育協会 | たのまな |
介護事務管理士 | 技能認定振興協会 | ユーキャン |
ケアクラーク | 日本医療教育財団 | ニチイ |
行動援護従業者
行動援護従業者は精神障がいや知的障がいを持つ方の日常生活を行ううえでの行動を支援するための資格です。
利用をする人によっては環境の変化が苦手な方やコミュニケーションを取るのが難しい方など様々な課題を抱えています。
そのため、外出先でパニックや混乱を起こさないように利用をする方の特性に応じて柔軟にコミュニケーションを図りながら、場面に応じた適切な支援をすることが大切になります。
また、具体的な仕事内容としては例えば以下のものがあります。
- 外出前の衣服の着脱や準備の支援
- 行動中の危機管理や危険を回避するための支援
- 外出中の食事や排せつ等必要な日常動作の支援
行動援護従業者の資格は都道府県から指定を受けた機関が行う「行動援護従業者養成研修」を修了することで取得することができます。
講習は大体3日程度ですべて終わるため、比較的短期間での修得が可能です。
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福祉用具専門相談員
介護が必要な高齢者や障がい者、またはそのご家族に対して、福祉用具に関するアドバイスを送る福祉用具の専門家です。
今や4人に1人が高齢者という超高齢化社会に突入しており、介護が必要にな方の身の回りでは様々な福祉用具が活躍しています。
ですが、馴染みのない物も多く、本人もご家族もどんな物を選べば良いか分からないという方がほとんどです。
そんな方の力になれるのが、この福祉用具専門相談員です。
そのため、福祉用具貸与事業を行う場合は、この資格の有資格者が二人以上必要になります。
福祉用具専門相談員を取得するには50時間分の講習を受講し、修了試験に合格することで資格を得ることが可能です。
福祉系の難易度の高い資格
取得のしやすい福祉系の資格をご紹介しましたが、逆に難易度が高い福祉系の資格はどのようなものがあるのでしょうか?
難易度が高い資格は求められる知識も高度なものになるため、取得すれば活躍の幅も広がります。
理学療法士
ケガや病気などで身体に障がいのある方などに対して、身体機能の回復や悪化の予防などを目的にしたリハビリを行う動作の専門家です。
病院や介護施設など、リハビリを必要な方がいる施設での活躍が期待されます。
福祉資格の中では難関資格に分類される資格で、一定の学歴を有した上で理学療法士国家試験を合格する必要があります。
よく比較される資格に「作業療法士」と「言語聴覚士」がありますが、これらも同様に取得難易度が高い資格です。
興味のある方はこちらも調べて比較してみるのも面白いかもしれませんね。
公認心理士
以前までは臨床心理士と呼ばれる資格が心理資格ではメインでした。
ですが、民間資格だったため、平成29年より国家資格として作られた資格が公認心理士です。
そのため、まだ歴史も浅く、資格者の取得者の数も少ないため、狙い目の資格でもあります。
取得方法としては、指定の大学院又は指定の施設を卒業して公認心理士試験に合格する必要があります。
介護福祉士
上記で紹介した初任者研修が公的な資格なのに対して、介護福祉士は介護に関する資格の中では唯一の国家資格です。
介護に関する技術や知識で介護業務を行う他、介護に関する様々な相談やアドバイスも行うなど、まさに介護のプロフェッショナルと言える資格でと言えます。
介護の業界ではこの資格さえあればまず転職や就職には困らないと言える資格ですね。
取得の方法としては、指定された養成施設を卒業するほか、実務者研修を取得して一定の実務経験を積むことで介護福祉士国家試験の受験資格を得て合格する方法があります。
意外と知られていないけれど役に立つ福祉系の資格
児童指導員
児童福祉の現場において、児童への療育や看護を行う任用資格と呼ばれるものです。
児童を相手にするという意味では保育士に近いですが、活躍する場所が異なり、主な活躍の場としては児童福祉法に定められた児童福祉施設。
たとえば放課後等デイサービスや児童発達支援施設。
児童養護施設などがあります。
取得方法としては、大学等で指定された学科を卒業するほか、児童福祉施設で一定の実務経験を積むことで自動的に取得できるため、知らない内に取得していたという方も多いですね。
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児童発達支援管理責任者
児童発達支援管理責任者とは、障がいのある児童の成長にあわせた、個別支援計画の作成などを担う仕事です。
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登録販売者
登録販売者は比較的新しくできた資格で、第一類を除く一般医薬品を販売することができます。
薬剤師の人手不足などの問題が深刻化していた背景があり誕生した資格です。
医薬品を扱うドラッグストアや、薬局、最近ではコンビニで活躍することもあります。
取得には試験を受験して合格する必要がありますが、誰でも受験可能な上に合格率も50%程度とそこまで難しい試験ではありません。
ただし、登録販売者として正式に働くためには、一定の実務経験が必要なため、注意が必要です。
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社会福祉主事
社会福祉主事は、福祉事業所で社会福祉主事として働くために必要な任用資格の一つです。
養成施設や通信で取得する方法か、社会福祉士や精神保健福祉士を取得することでもなることができます。
社会福祉士よりも取得の難易度は低く、
福祉施設や介護施設でも社会福祉主事の資格取得者を歓迎要件としてあげるところも多いため、福祉の業界で活躍していくならば取っておいて損はない資格です。
福祉住環境コーディネーター
高齢化社会が進む日本において、住環境の形もますます変わって来ています。
そんな住環境の専門化である福祉住環境コーディネーターは今後注目の資格の一つです。
福祉業界だけではなく、不動産業界などでも活躍が期待できるため、ここまで紹介してきた福祉系の資格とはまた異なる資格ですね。
3級・2級・1級で分かれており、2級までは比較的簡単にとることができますが、1級になった途端とても難易度が上がるため、何級を目標にするかというのは事前に決めておいた方がいいでしょう。
精神保健福祉士
社会福祉士や介護福祉士と併せて三大福祉士と呼ばれる資格の一つです。
どうしても知名度の高いこれらの二つの資格に埋もれてしまいがちですが、精神障害に特化した専門家として最近注目を集めています。
ストレス社会と呼ばれるほどメンタルの問題は重要視されています。
そのため、その分野に特化した精神保健福祉士は今後ますます注目されていくのではないかと思います。
福祉系の資格を取れば給料が上がるかも?
福祉の業界では資格の所有者に資格手当を支給している会社が多いです。
なぜ福祉業では資格がこれほど重要視されているかと言うと、福祉の施設では「人員基準」が定められており、一定の資格者を配置することが決まっているためとされています。
この人員基準をクリアしないと施設の運営ができなくなってしまうため、企業の多くは資格者を優遇する傾向にあるため、福祉業界では資格が重要視され、資格手当や昇給の要件とされているのです。
どの資格を取れば良いかは企業ごとに異なりますが、大体は就業規則や給与規定に書いてあるため、普段なかなか見る機会がないと思いますが、一度確認してみるといいでしょう。
まとめ
福祉系の資格は取得しておけば転職でも有利になることも多いです。
上記のように給与にも関わってくることも多いため、ぜひこの記事を参考に資格の取得をしてみてください。