社会福祉士と言えば福祉資格の中でも最高峰と呼ばれる資格で、取得の難易度も非常に高いことで有名ですね。
ですが取得した人からは「社会福祉士は役に立たないからやめとけ」なんて言われることもあります。
なぜ、そのように言われることがあるのか。
その理由を解説していきます。
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社会福祉士が役に立たないと言われる理由は?
さて、それでは早速ですが、なぜ社会福祉士が役に立たないという意見が出ることがあるのでしょうか。
実際に社会福祉士を取得した方たちからの意見をまとめると、以下のような理由があることが分かりました。
- 業務独占資格ではない
- 施設によっては他の資格が優先されることがある
一つずつ解説していきます。
業務独占資格ではない
社会福祉士が役に立たないと言われる最大の理由として名称独占資格ではあるけれど、業務独占資格ではない点があげられます。
業務独占資格とは?
業務独占資格とは、その資格を持ってない限り該当する業務を行うことができない資格を言います。
たとえば、医療行為は医師免許が必要となるため、医師免許は業務独占資格に該当します。
社会福祉士は基本的には社会福祉士にしかできない業務というのは存在しないため、業務独占資格には該当しないことになりますね。
一方で、社会福祉士の資格者以外が社会福祉士を名乗ることは禁止されています。
これを名称独占資格と呼び、こちらには該当する資格となります。
上記で解説したとおり、社会福祉士は業務独占資格ではないため社会福祉士にしかできない業務というのはありません。
つまり無資格でも社会福祉士でもできることに違いはないということになるのです。
もちろん、実際の求人などでは社会福祉士の資格者であることが応募条件になっているものも多く、
介護や福祉施設では社会福祉士は優遇されることも多いです。
転職などの際に無資格者とまったく同じ扱いがされる訳ではない点には注意しましょう。
施設によっては他の資格の方が優先される
社会福祉士と言えば、幅広い分野で活躍することが可能な資格です。
しかし一方で、施設の種類によっては他の資格の方が優遇される場合が多くあります。
たとえば、障害児の通う「放課後等デイサービス」を例にしてみましょう。
放課後等デイサービスで働くための資格には「児童指導員」や「保育士」などの資格があります。
社会福祉士があれば児童指導員として働くこともできるため、放課後等デイサービスで働く社会福祉士の方は多いですが、
人員の配置上児童指導員よりも保育士を置く方が有利になる場合も多く、
社会福祉士と保育士ならば保育士を優先して雇うという事業所も多くあります。
万能性の高い社会福祉士ですが、幅広い分野で活躍できるという印象が強いうえに、取得の難易度は他の資格と比べても高く、
「器用貧乏」と感じてしまうこともあるのかもしれませんね。
それならもっと簡単で別の資格を取ればよかった。なんて後悔してしまう人もなかにはいるのかもしれませんね。
社会福祉士を取る価値はある?ない?
さて、ここまでは社会福祉士が役に立たないと言う意見を理由を踏まえて解説してきました。
そのうえで社会福祉士は取る価値があるかないかと言う点にお答えするならば、十分取る価値はある資格とお答えします。
社会福祉士は決して万能の資格ではありません。
児童福祉の現場であれば、社会福祉士ではなく保育士を取得すればよかったなんて思うこともあるかもしれませんし、
介護の現場であれば介護福祉士を目指せばよかったなんて思う人もいるかもしれません。
せっかく大変な思いをして取得したのにと後悔して「社会福祉士は役に立たない」なんて思う人もなかにはいるでしょう。
しかし、それはきっとどんな資格を取得しても起こる可能性のある後悔です。
その点では、非常に幅の広い分野で活躍できる社会福祉士はそのリスクの低い資格です。
さらに、現在の日本では高齢化や貧困など様々な社会的な問題が深刻化しています。
そういった悩みを抱える人達をサポートする社会福祉士の資格は需要も将来性も高い資格です。
資格は活かし方次第で役に立つ資格にも役に立たない資格にもなります。
もし社会福祉士を取得するべきか悩んでいるという方は、後々社会福祉士は必要なかったと後悔しないためにも、
いま一度自分の将来像を思い描いて、本当に自分にふさわしい資格なのかと言う点を検討して考えてみることをおすすめします。
社会福祉士を取ってよかったという方の体験談
さて、ここからは実際に社会福祉士を取って良かったという方の体験談をご紹介していきたいと思います。
※随時追加予定
Aさんの体験談
私は現在地域包括支援センターで働いています。
私の場合はとくに福祉系の大学を出た訳でもなく、
一般的な企業に就職後、福祉の世界に飛び込みました。
長年介護の仕事を続けていて、段々と相談職に興味がわいてきましたが、特に福祉や介護の資格を持っていたわけではないので、相談職として雇ってもらうのはなかなか難しいのが実情でした。
そのため、養成学校に入って1年がかりで社会福祉士を取り、無事に今の相談職に就くことができました。
自分のやりたかった仕事に就けて社会福祉士を取って良かったと思いますし、
最近では社会福祉士などの資格が必須の求人も増えてきましたので、今後福祉業界で活躍していきたいと思うならば社会福祉士は非常におすすめの資格だと思います。