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行政書士の就職先がない理由とは?

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行政書士の就職先がない理由とは?

相談者Aさんのお悩み

行政書士の資格の取得を検討しています。

誰でも受験できる点や、法律の初心者向けの資格と言う情報を見て、私でも挑戦できる気がしたのがきっかけです。

ですが行政書士の求人情報で検索しても全然候補が出てこないことにびっくりしています。

有名な難関の国家資格で人気も高いはずなのにこんなにも就職先がないのはなぜなのでしょうか?

キャリアアップや転職には向かない資格なのでしょうか?

 

上記の相談者の方が言う通り、行政書士の求人を調べると、行政書士に関係した求人がとても少ないのはご存じでしょうか。

この記事ではなぜ税理士や弁護士と違って行政書士の求人は少ないのかについて解説していきます。

 

行政書士の就職先がない理由

疲れ

 

行政書士の資格を取得したのはいいものの「行政書士 求人」で調べても全然求人情報が出てこないなんて経験はありませんか?

その割には税理士や社労士の有資格者の募集は意外と多いです。なぜ同じ士業でも行政書士の資格者に対する求人というのはあまりないのでしょうか。

行政書士の求人が少ない理由は以下の理由が考えられます。

①行政書士事務所は一人でやっている個人事業であることが多いため

②行政書士補助者がいれば行政書士の資格者を雇う必要がないため

③行政書士試験で得る知識が実務的ではないため

 

理由を一つずつ順に確認していきましょう。

 

①一人でやっている個人事業主が多いため

行政書士を開業している人の多くは自宅を事務所にして一人でやっている場合が多いです。

そのため人を雇うことを想定しない行政書士事務所が多く、行政書士事務所の求人自体が少ない原因の一つがそれでしょう。

 

仮に人手が必要になったとしても、行政書士事務所には従業員を雇うことが他の士業よりハードルが高い傾向にあります。

なぜなら、社労士事務所や税理士事務所の業務と違い、行政書士の業務は顧問契約に結び付きづらい単発の仕事がメインになる場合が多いためです。

 

たとえば、社労士であれば職員が入社した際の社会保険の手続きや給料計算などが定期的にあったり、
税理士であれば決算や確定申告などの税務に関することなど定期的に業務が入り続けます。

しかし、行政書士は相続や許可申請など単発の仕事が多く、一時的に人手が足りなかったとしても今の依頼が完了すればその問題は解決するという状況が多いため、長期的な雇用とは相性が悪い場合が多いのです。

 

そのため、よほど忙しい事務所でない限りは大変な時は知り合いの行政書士に手伝って貰ったり、身内に手伝って貰った方が業務の形態的に合っているという事務所が多いのです。

 

②行政書士補助者がいれば行政書士の資格者を雇う必要がないため

行政書士事務所と言っても小規模な個人事務所から大規模な行政書士法人まで多くあります。

大手の事務所ともなれば定期的に仕事が舞い込むため、行政書士業務を担う従業員の求人を出している事務所も多いです。

大手ならば行政書士の求人があるのかとも思えますが、実はその時に行政書士の有資格者を募集するとは限りません。

なぜなら、行政書士の有資格者でなくとも行政書士補助者を選任すれば人手の問題は解決するためです。

 

行政書士補助者とはその名の通り行政書士業務を補助する者をいいます。

 

行政書士業務は行政書士の有資格者しか取り組むことはできませんが、行政書士補助者に選任された者は、選任した行政書士の監督の下で行政書士業務の補助を行うことができるのです。

補助と言っても書類の作成や書類の提出など、行政書士と大差ない動きができるため、

補助者の一番大きな特徴は行政書士の資格を持っていなくても誰でもなれるということです。

 

そのため、外国語が必要になる場合がある、入管業務をメインに据えてる事務所などでは、行政書士の有資格者よりも、外国語が堪能な無資格者を雇って補助者にしたほうが即戦力になることもあるのです。

 

そのため、行政書士の資格が必須の求人というのは少なくなりがちという特徴があります。

③行政書士試験で得る知識が実務的ではないため

①と②行政書士事務所という点に絞って解説してきました。
では、一般的な企業で行政書士を募集しているというケースはないのでしょうか?
これについては、企業の法務部などで優遇されることはあるが資格必須の募集というのはほとんどありません。

なぜなら行政書士の試験では社労士や税理士の試験と違って業務の現場ですぐにできる実務的な知識が試験では求められないためです。
例えば社労士であれば実務でも必要な社会保険や労災など実務に必要な科目が試験に組み込まれています。税理士などに関しても同様であるため、企業の総務部や経理部でもこれらの資格者は即戦力として扱われるため条件として組み込まれている求人も多いのです。
しかし、上記でも述べた通り、法務部などそれに近い部署などでは法律の知識が必要であるため、行政書士などの法律資格が歓迎されるケースもあります。

 

行政書士は会社勤めと開業どっちがいい?

ここまで行政書士の就職先が少ない理由について解説してきました。

では行政書士を取って会社勤めしている人は少ないのかと思いきや、実は行政書士の試験に合格後もほとんどの人は会社勤めを選択します。

 

その理由としては、資格を取得して開業という話がリアルになった際に、開業後の非常に険しい道のりと安定した人生を天秤にかけてしまう人が多いからではないかと思います。

行政書士の資格を取得して誰しもが一度は夢を見る行政書士事務所の開業ですが、コネもなく、経験もないとなると、お客さんの確保にも非常に苦労します。

なかには一度も依頼を受けることなく廃業してしまう人もいるくらいですね。

そんな現実を先輩行政書士から聞いたり、調べて現実を目の当たりにしてしまうことで、開業は諦めて安定した会社勤めを選択する人が多いのかもしれません。

 

上記で解説してきた通り、たしかに行政書士での募集こそ少ないですが、行政書士という難易度の高い資格を取得できるだけの能力があれば、
転職の面接時にアピール材料として活かすこともできますし、面接官の方も良く食いついてくれます。

 

行政書士資格の活かし方とは?

 

では、行政書士資格は転職にまったく役にたたないのかと言われると決してそんなことはありません。

 

行政書士事務所でも大手であれば数は限られますが求人は出ていますし、
企業の法務や、総務などで行政書士資格は歓迎されます。

また、行政書士試験に合格した実績は、難関試験を突破できるだけの頭脳と、努力ができる何よりの証拠になるため、面接などで上手に活かせば有利に働かせることもできるでしょう。

 

また、行政書士試験の合格は社労士試験の受験資格にもなります。

社労士と言えば、企業の総務や労務などでは歓迎要件として出ることも多いため、転職では非常に有利に働きます。
もちろん、行政書士合格以外にも受験資格はあるので、最初から社労士を狙うというのも1つの手です。

 

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