現在派遣社員の数は右肩上がりに増えていると言われています。
以前よりも派遣社員の立場が社会に馴染んできたのも一つの理由かもしれません。
そのため、以前よりも派遣社員と一緒に働くことが正社員にとって、今まで正社員という枠にこだわって来たけれど、冷静に考えてみると派遣で働いた方が稼げるのではないかと感じる人もいるようです。
この記事では正社員と派遣のどちらが稼げるか、様々なメリットとデメリットを比較しながら解説していきます。
関連記事
Table of Contents
正社員と派遣はどっちが稼げる?
まず、正社員も派遣社員も職種、働き方、企業の規模など様々であり、絶対にどちらが稼げるというのはもちろんありません。
では、どのように両者を比較するのかと言うと、拘束時間に対する給料で比べるのが最も分かりやすいのかと思います。
契約社員の場合は時給で計算されることも多いですが、皆様は正社員として働いた際に貰える月給を時給に換算したことはありますか?
月給と言う形だと、どうしても拘束時間と見合った給料か判断がしにくいですが、正社員の場合は月収が25万円程度の場合で、時給は1500円程度と言われています。
一方で派遣のメリットとして時給が非常に高い点があり、求人を見てみると1800円なんて求人もあり、8時間のフルタイムで週5働いた場合で、逆にこちらを月給に直すと32万前後程度になります。
このように純粋な条件だけで見ると意外と派遣の方が短期的には稼げることも多いです。
しかし、もちろん話はそう単純ではありません。
派遣の場合は同じ場所で働けるのが3年という決まりがあるため、派遣が終了するタイミングから次に移るまでの空白期間ができれば、当然その分稼ぎは0です。
ボーナスが出ない場所もあったりと、パッと見の時給額では判断が難しいことも多いため、総合的な条件を見て、どちらが稼げるかを判断する必要がありますね。
派遣の給料が高い理由は?
派遣の求人を見てみると、一般的なアルバイトの時給よりもかなり高時給で驚いたという人もいるのではないでしょうか。
しかし、あまりに高すぎて不信感を抱くという人もいると思います。
なぜ、派遣はここまで高時給を用意できるのでしょうか。
その理由としては主に以下のような理由があげられます。
- 求人のコストカットができる
- ボーナスを含んだ金額であるため
また、もう一つの最大の理由として派遣社員は契約期間が決まっているという事情が深く関係してきます。
正社員の場合、一度上げてしまった給料を後から下げるというのは難しいため、簡単には給料アップができませんが、
派遣の場合は長くても3年間という期間が決まっているため、ある程度高い給料を用意してもそこまで問題にはならないという事情もあります。
主にこれらの理由があって、一般的なバイトよりも高い時給が設定されていることが多いですね。
ずっと派遣でやっていける?
現在、派遣という形で働く人は増加傾向にあります。
昔ほど正社員や終身雇用が当然ではなくなったり、副業が盛んになったりと仕事に対する価値観などの変化が理由であると思われます。
ですが、派遣で一生安定して食べていける時代になったかと言われればそうは思いません。
たしかに上述した通り派遣の給料は高く、比較的雇ってもらいやすい20代の頃などは正社員よりも待遇もよく、任される仕事も正社員よりも気楽なものが多く良い思いをするかもしれません。
ですが30代後半に差し掛かってくると、派遣であっても条件の良い求人は少なくなってきます。
さらに、派遣には3年ルールが存在するため同じ職場では最大3年間までしか働くことができないため、その度に新しい職場を探す必要があります。
これが年齢を重ねていくごとにどんどんと見つかりにくくなります。
定年まで良い条件の派遣で生きていこうと思えば、相当高いスキルや資格が必要になるでしょう。
生きていけば必要なお金はどんどん増えていくのに対し、安定しない派遣の環境。
正直なところ派遣だけで一生暮らしていくのはかなり大変なのではないかと思います。
正社員よりも派遣の方がいい?
ここまで正社員と派遣を比較して解説してきました。
派遣は時給も高く、短期的に見ると正社員よりも稼げるかもしれないというのはここまで説明してきたとおりです。
ですが、正社員の安定性や、キャリアアップなどはないため一生派遣で生きていくのが可能かと言われれば難しいところがあると思います。
一方で派遣は自分のライフスタイルに合わせた働き方ができるという強いメリットがあります。
家族の介護や、副業で稼げるようになりたいなど、様々な理由でフルタイムで働くよりも短い時間で働きたいという人もいるでしょう。
その場合、時給が高い派遣の仕事はピッタリと言えます。
一概にどちらが稼げる。どちらがいいとは言えませんが、ここまでの比較を見たうえで自分の生活や現状に合わせた選択をしていくのが最もおすすめの方法です。