・時間がないから手ごろに取れる資格で転職したい
この記事ではこんなお悩みを解決します。
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転職に有利な資格とは
転職において資格は強い味方となるため、転職を目的として資格を取得する人はとても増えていますね。
「資格だけあっても転職には役に立たない」という方もいますが、正しく資格の知識を持って活用することができれば、必ず転職に役に立ちます。
ただし、どんな転職のためならどんな資格でも良いという訳ではありません。
正しく選ばなければ資格だけあっても転職には役に立たないという言葉の通りになってしまいます。
では、転職に有利になる資格はどのように選ぶのかというと「採用の担当者にも分かる知名度」「転職の希望先のニーズに合った資格」「実務的にも役に立つ資格」などのポイントがあります。
また、取得のしやすさというのも重要なポイントになりますね。
今回はそれらのポイントを踏まえたうえで転職にオススメの資格をご紹介します。
日商簿記検定2級
資格の種類 | 公的資格 |
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受験資格 | なし |
試験日 | 6月、11月、2月 年3回実施 |
平均勉強時間 | 250時間~300時間 |
どんな職種の方でも一度は聞いたことがあるであろう「日商簿記検定」。
簿記の知識は、企業の財務状況を明らかにする帳簿の記載を行うために必要となるため、あらゆる業種で必要となる知識です。
さらに知名度もあり、取得しやすさもあるため、非常に転職向きの資格と言えます。
日商簿記は「初級・3級・2級・1級」の4つのレベルで分けられていますが、転職を目指すために取得するならば「2級」を目指すといいでしょう
なぜ2級なのかと言うと、簿記の資格で転職を目指すのならば最低でも2級は取っておくことが望ましいです。
3級ではダメかと言う質問がよくあがりますが、決してダメという訳ではありません。
ですが、上記の通り簿記の人気はとても高く、3級だと「取得者が多い」ため、どうしても抜き出たアピールポイントになりにくい場合が多いです。
面接官が「お、できるな」と思わせるためにはやはり2級以上が望ましいでしょう。
また、1級を取れば税理士試験の受験資格を得ることもできます。
独立や税理士に興味がある方は目指してみるのも面白いですね。
社会保険労務士
資格の種類 | 国家資格 |
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受験資格 |
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試験日 | 8月 |
平均勉強時間 | 1,000時間 |
社会保険労務士、略して「社労士」なんて呼ばれたりしますね。
社労士は企業と労働者にとって非常に重要となる「社会保険」や「労務」に関するスペシャリストです。
近年「働き方改革」という言葉が広まっているように、社労士の資格は強く注目されている資格です。
そのため、社労士はそれらの知識を活かせる総務や人事職への転職に強い資格です。社労士事務所で働く方もいますね。
また、社会保険などに関する書類の作成は社労士の独占業務であるため、社会保険労務士事務所を開業して、企業へのコンサルタントや書類の作成代行をして生計を立てる人もいるため、取得しておけば将来的に広い道が開く資格です。
独立・開業の資格としては他の資格とも非常に相性が良いため、行政書士などの資格とダブルライセンスを取得して活躍する人も多いですね。
ただし、今回紹介している資格の中では断トツで取得難易度が高く、学習時間は「1,000時間」が必要だと言われているため、試験への挑戦にはかなりの覚悟が必要です。
また、受験資格もあるため、詳しくは社会保険労務士試験オフィシャルサイト(外部リンク)にてご確認ください。
宅建士
資格の種類 | 国家資格 |
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受験資格 | なし |
試験日程 | 10月の第3日曜日 |
平均勉強時間 | 350時間~400時間 |
簿記と並んで知名度も人気も高い宅地建物取引士、略して宅建士とも呼ばれています。
合格のためには不動産に関する法律の知識を理解している必要があるため、不動産を扱う幅広い業種で活躍することができます。
とくに不動産の取引を行う宅地建物取引業者は宅建士の資格者を必ず置く必要があるため、不動産業への転職には非常に強い資格です。
不動産業の他にも、不動産に関する知識が求められる保険会社や金融業などでも重宝されるため、活躍の場はとても広いと言えます。
受験資格もなくキャリアアップにも転職にも活かせるため、人気の高い資格ですね。
宅建の試験の難易度については「宅建は独学での合格が難しいというのは本当?」の記事も参考にしてください。
キャリアコンサルタント
資格の種類 | 国家資格 |
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受験資格 |
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試験日程 | 年3回実施 |
平均勉強時間 | 200時間~250時間程度 |
キャリアコンサルタントは2016年より成立した比較的新しくできた国家資格です。
取得することで就職や転職を希望する人を対象に職業選択や能力開発に関する相談などを行うことができます。
そのため、就職を希望する人がいる場所で活躍することができるので、ハローワークや職業能力開発校などの公的施設で働く方や高校・大学など活躍の場も幅が広いです。
受験資格として、実務経験を積むか、150時間の講習の受講が必須となるため、取得の際は計画的に目指しましょう。
保育士
資格の種類 | 国家資格 |
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受験資格 |
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試験日 | 4月、10月(年2回実施) |
平均勉強時間 | 100時間~150時間 |
保育士と聞くと保育園で働くイメージがあるかもしれませんが、実はそんなことはありません。
企業内保育所、児童養護施設や乳児院、児童館などでも活躍することができ、ベビーシッターなんて活躍をする方もいます。
保育士があれば児童に関係する施設での就職にはまず困らないと言えます。
また、試験の制度も少し特殊で、科目合格制を導入しています。
そのため一度合格した科目は3年以内であれば次の試験では受験する必要がありません。
1年に試験は2回行われるため、3年で6回のチャンスがあるため、何度かの試験に分けて合格を目指す人もいます。
ただし、保育士試験には受験資格があり、要件が少々複雑なため、全国保育士養成協議会(外部リンク)で受験資格があるかをご確認ください。
関連記事
保育士資格は独学での取得は難しいのかを徹底分析
介護職員初任者研修
資格の種類 | 公的資格 |
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受験資格 | なし |
試験日 | 研修日程の通り |
以前までは「ヘルパー2級」と呼ばれていたため、こちらの方が馴染みがあるかもしれません。
この資格は介護に関する資格の登竜門と言える資格で、介護業界で活躍していくならば取っておきたい資格です。
取得方法は今まで紹介してきた資格とは異なり、初任者研修を実施しているスクールで130時間分のカリキュラムを受講して修了試験を合格することで取得ができます。
この資格を取得することで、将来的には介護福祉士などの上位資格も目指すことができます。
参考記事
転職に向かない資格とは?
さて、ここまでは転職に有利になる資格を紹介してきました。
では逆に知名度は高いが転職には不向きな資格とはどのようなものがあるのでしょうか?
転職に向かない資格とは、その資格があっても特定のことができる又は特別な知識を有している訳ではない資格が転職には不向きと言えるでしょう。
もちろん、転職に不向きな資格というのは別の方向で役に立つという意味でもあるため、その辺りも併せて解説していきます。
行政書士
行政書士は国家資格としては人気ですが、独立開業向きの資格と言え、転職には不向きと言われます。
理由としては行政書士の資格が必須となる場面が少ないからと言えます。
行政書士と言えば書類作成のプロであり、資格があることで書類の作成代行が行えるようになります。
そのため、企業から契約書の作成代行を依頼されたり、相続の際には遺産分割協議書を作成することができるなど業務内容としては魅力が多い資格です。
ただし、これはあくまで行政書士として依頼を受けるときに限られ、企業に雇用されている者が企業の書類を作成する分には必要ありません。
そのため、転職の際に行政書士の資格を求められる場面というのはあまりないのです。
同じ士業である社労士や税理士もこの理由には該当しますが、これらは試験の段階で税の知識や社会保険の知識を求められるため、企業の現場で総務や経理でも知識が応用できると考えられるため、比較的転職には向いている資格と言えます。
ただし、法律に関わる仕事では優遇される場合はありますし、難関資格だけあり、履歴書に書けば好印象を与えることもできるため、そういった意味では転職にも役に立つですね。
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ITパスポート
IT系の国家資格は情報処理技術者試験と呼ばれるものが用意されており、4段階のレベルで区分された13種類の試験が用意されています。
なかでも最も人気で情報処理技術者試験の登竜門的な資格が「ITパスポート試験」です。
今やITに関する知識や技術はどの業種でも必須と言えるスキルですね。
その点で言えばITパスポートは十分該当するのように思われます。
しかし、残念ながらこの資格のレベルでは転職で採用するための決定打になるほどのものではありません。
上述した通り、ITパスポートはIT系資格のなかでも入門的な位置付けで、求められる知識も基礎的な内容です。
そのためIT系の会社では持っていたところで全く歯が立ちませんし、他の業種でも実用的な資格とは言いにくいです。
将来的にIT関係の仕事に就くために、手始めに取ったのならば良いと思いますが、人気だからと言って転職目的で取るべき資格ではありません。